銃 病原菌 鉄 批判 5

とする。 感 想 ニューギニア人ヤリからの問いかけ「白人はたくさんのものを発達させてニューギニアに持ち込んだが、私たちニューギニア人には、自分たちのものといえるものがほとんどない。  文字は互いに遠く離れた世界を知識で結びうる。文字や記号があれば、収穫物の記録も、技能の伝達も、契約の締結も、裁判の確定も速やかになる。それが「リテラシー」というものだし、西側的な意味での情報力や知識力というものだ。ところが、文字が発明された地域とそうでなかった地域の文明的な発達力のちがいについて、いままで納得のいく説明がなされてこなかった。とくにアルファベットが発達した文明力が、なぜマヤ文字を発明した地域を蹂躙できたのか説明してこなかった。 ジャレド・ダイアモンドによる異色の歴史書『銃・病原菌・鉄』。新型コロナウイルスの感染拡大を前に、この世界的ベストセラーを再び手に取る人が増えているという。本書に綴られた「人類とウイルスの歴史」から、“…  食料生産に成功した地域は、メソポタミア、中国、中米、南米アンデス地帯、北アメリカ東部であった。この五地域では食料生産が独自に始まった。なかでメソポタミアでは紀元前八五〇〇年ころに小麦・大麦・エンドウマメの栽培が始まり、紀元前八〇〇〇年には家畜の飼育が始まった。オリーブ・イチジク・なつめやし・ザクロ・ブドウは紀元前四〇〇年のころだ。 ジャレド・メイスン・ダイアモンド(Jared Mason Diamond, 1937年 9月10日 - )は、アメリカ合衆国の進化生物学者、生理学者、生物地理学者、ノンフィクション作家。 現在、カリフォルニア大学ロサンゼルス校()社会科学部地理学科の教授。 著書『人間はどこまでチンパンジーか?  同様に、中国では米と粟の栽培と豚とカイコの飼育が紀元前七五〇〇年ころに、中米では紀元前三五〇〇年ころにトウモロコシ、インゲンマメ、カボチャの栽培と七面鳥の飼育が、南米アンデス地帯では紀元前三〇〇〇年にはジャガイモ、キャッサバの栽培とラマやテンジクネズミの飼育が、それぞれ始まった。  なぜ一五〇〇年代の時点で、世界はそんなふうに極端に跛行的になってしまっていたのか。それを考えるには時間をさらにもう一歩さかのぼって、同じ問いを発してみなければならない。それ以前の「文明の利器」はむしろ農耕の稔りや神々の加護や馬や牛や犬との共同生活にこそあったはずなのだ。それなのになぜ、これらは世界の最前線でありつづけられなかったのか。  これを歴史的に反対のほうからいいかえれば、南北アメリカの先住民、アフリカ大陸の部族や民族、オーストラリア大陸のアボリジニは、なぜヨーロッパ系の力を打倒しなかったのか、征服しなかったのかということだ。  ダイアモンドはこの問いに答えられなかったのだと言う。とくに、便利なものを持ちこむことが、その土地を植民地にすることとほとんど同義になることを、まったく説明できなかった。こうしてダイアモンドは、いつか「世界はなぜ今日のように分配されたのか」という問いに答えなければならないと考えつづけてきたというのだ。 世界の力が「銃と病原菌と鉄」によって、 1500年代に“転換”されてしまったことを思い知る。 グローバリゼーションの進捗には、 特異な宿命がはたらいていたことを知らされる。 しかしこの本、日本では 誰がちゃんと読んだのだろうか。  そのニューギニア人はヤリと言った。ヤリはパプアニューギニアの有力人物で、当時は国際連合の信託統治領としてオーストラリアの管理下におかれていた故国について、奇妙な質問をしてきた。なぜ自分の故国はヨーロッパの植民地になったのかというのが第一点の質問、白人はたくさんの「積み荷」(カーゴ)を持ちこんだが、自分たちには自分のものといえるものがないのはなぜかというのが第二点の質問だった。  今日の世界現状を見たジャレド・ダイアモンドの問題意識は、「現代世界はなぜこんなにも不均衡になったのか」ということにある。いいかえると、「世界の富や権力はなぜ現在のようなかたちで分配されたのか」という問題になる。なぜ、他の文明がイニシアチブをとり、他のかたちで分配するということがおこらなかったのかということだ。 タイトルが気になる「銃・病原菌・鉄」を読んでみました。「なぜ世界で発展した地域とそうでない地域があるのか?」といった謎に迫る本書。大人の教養を得るためにオススメの本として度々紹介されるけど納得の内容です。  ここにはのちのヨーロッパ諸国にあたる地域はひとつも入っていない。かれらはあとから農業技術と家畜飼育能力を得て、「横取り」するように別の威力をそこに加えて強大になっただけだ。なぜ、そんなことになったのか。理由はいくつかある。気候や地形の条件のちがい、自生していた動植物の条件のちがい、伝播速度の条件のちがい、さらにはおそらく労働意欲に関する人種の条件のちがいが絡んでいた。農耕と飼育にはそれにふさわしい環境と身体が関与していたはずなのだ。  何であれ、本書が読書価値ランキングの類のベスト1に選ばれたことは、発行元の草思社にとってはまことに悦ばしいことだろう。この本を刊行した二〇〇〇年というと、あれほど翻訳良書のベストセラーに貢献していた草思社が倒産の憂き目と闘っていたころだろうから、このように脚光を浴びるのはリベンジを果たすにはもってこいである。, 本書は中身がそうとう多岐にわたり、叙述の重複も少なくないわりには、その訴えるメッセージはかなり集約的である。 この銃・病原菌・鉄はその種本として病原菌や動植物の植生と大陸の構造などをウィリアム・マクニールの『疫病と世界史』とアルフレッド・クロスビーの『ヨーロッパ帝国主義の謎』に大部分負っているが、マクニールからは本書は痛烈に批判されている。 : Today's Economic History, https://www.telegraph.co.uk/news/science/science-news/5604296/Is-farming-the-root-of-all-evil.html, https://web.archive.org/web/20170425212326/https://books.google.com/books?id=fsF1AwAAQBAJ&lpg=PT435&dq=42%3A%20Prehistoric%20Cultures%20%20PAMELA%20HAYES-BOHANAN&pg=PT435#v=onepage&q=42:%20Prehistoric%20Cultures%20%20PAMELA%20HAYES-BOHANAN&f=false, My "top ten" books every student of International Relations should read, The top ten books to read about international economic history, Prizes for Science Books previous winners and shortlists, Principles of Sociology/Guns, Germs, and Steel, https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=銃・病原菌・鉄&oldid=77437749, 銃・病原菌・鉄(下)―― 1万3000年にわたる人類史の謎 - 草思社 (2000/10)、.  神聖ローマ帝国の先兵たるピサロがインカ帝国のアタワルパの王族を壊滅させたとき、猛威をふるったのは新たな文明圏がもちこんだ病原菌だったのである。それはすでにスペイン人の体にとっては免疫となっていたものだった。旧世界の一五〇〇年代は「家畜がくれた死の贈りもの」をまともに食らったのだ。, 本書はこのあと第四部に移って、第一五章「オーストラリアとニューギニアのミステリー」、第一六章「中国はいかにして中国になったのか」、第一七章「太平洋に広がっていった人びと」、第一九章「アフリカはいかにして黒人の世界になったか」を論じて、本書の重大な“折り目”にあたる一五〇〇年代に世界文明がすっかり入れ替わってしまったことを、第一八章「旧世界と新世界の遭遇」でふたたび強調しておわっていく。  ダイアモンドの著作については、ぼくは最初に『人間はどこまでチンパンジーか?』(新曜社)で唸り、『セックスはなぜ楽しいか』(草思社)で目の鱗が落ちた。両方とも長谷川寿一・眞理子夫妻による翻訳だった。二人ともしょっちゅうアフリカに行っている進化人類学者だ。以前から、ぼくは長谷川眞理子さんが推奨したり翻訳したりしている本を信用している。工作舎ではヘレナ・クローニンの『性選択と利他行動』を訳してもらった。それはそれとして、ダイアモンドが一万三〇〇〇年を股にかけた大部の『銃・病原菌・鉄』のようなものを書く研究者だとは思っていなかった。もっと個別領域のエキスパートかと想像していた。しかしあるとき福原義春さんからジャレド・ダイアモンドの新しい本はいいねと言われて、手にとった。, 本書が書かれた一九九七年は、世の中でやっとグローバリゼーション議論やグローバリズム批判が出始めたころだ。そのため本書はそのような観点からも評価されて、ピュリッツァー賞やコスモス国際賞を受賞した。  そこでひとまずこの問題を時間的に一歩さかのぼってみると、南北アメリカの先住民が圧迫され、西南アフリカ大陸の部族や民族が黒人奴隷として動員されたのは、大航海時代を最初の頂点にしていたのだから、“そこ”を見る必要があるということになる。“そこ”とは、ヨーロッパ諸国が世界を植民地化しはじめたのが、まさにピサロがアタワルパの王国を壊滅させた一五〇〇年代のことだから、この時点で何がおこったのか、“そこ”にすでに今日の「分配の起源」があったのかどうかということだ。  なかで、なぜ近代以降のオーストラリアが後発地域になったのかという理由、それにもかかわらず白人がオーストラリアに入植した経緯、その渦中でアボリジニが発揮しつづけた文化の意義、ニューギニアの多様性が新文明から取り残されていった理由、一五二六年にポルトガル人がニューギニアを“発見”したにもかかわらずヨーロッパ人がニューギニアに定住できなかった理由(その一つの理由は熱帯病対策が確立できなかったこと)、オーストロネシア語ファミリーの分散の仕方、世界のどの言語にも似ていないパプア語の特徴などの説明は、この地域がダイアモンドの数十年にわたる調査研究領域だけあって、さすがに説得力がある。 「誌面ビューアー」は、紙の雑誌と同じレイアウトで記事を読むための機能です。ウェブブラウザーで読みやすいようにレイアウトされた通常の電子版画面とは異なり、誌面ビューアーでは雑誌ならではのビジュアルなレイアウトでご覧いただけます。スマートフォン、タブレットの場合は専用アプリをご利用ください。 詳細を読む, 「クリップ機能」は、また読みたいと思った記事や、後からじっくり読みたいお気に入りの記事を保存する機能です。クリップした記事は、メニューから「マイページ」を開き「クリップ」を選ぶと一覧で表示されます。 詳細を読む, 日経ビジネス電子版では、閲覧を制限している状態を「鍵が掛かっている」と表現しています。有料会員としてログインすると、鍵の有無にかかわらず全ての記事を閲覧できます。登録会員(無料)でも、月に一定本数、鍵付き記事をお読みいただけます。 詳細を読む, 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たとえばダイアモンドの本書に十年後に文句をつけたグレゴリー・クラークの『10万年の世界経済史』(日経BP社)や、ジョヴァンニ・アリギの『長い20世紀』(作品社)、サスキア・サッセンの『グローバル・シティ』(筑摩書房)、ナヤン・チャンダの『グローバリゼーション 人類5万年のドラマ』(NTT出版)、ジャック・アタリの『21世紀の歴史』(作品社)、エマニュエル・トッドの『移民の運命』(藤原書店)などの類書が、一顧だにされていない。これではゼロ年代は、本書をタイトルだけで感心した程度なのではないかと疑われても仕方がない。まあ、どうでもいいことだけれど。  けれども欧米諸国が採用したのは、これらではなかったのだ。紀元前八世紀にフェニキア人を介してギリシア人が工夫したアルファベットのほうで、これがエトルリア、ローマをへて、ラテン世界から欧米諸国の主要文字を占めた。そして、そのまま欧米諸国のなかでさまざまな合理と論理と理性の開発エンジンになっていった。  なぜこのようなアルファベットだけが近代社会のリーダーシップをとったのか。これはけっこう異常なことである。ここにはシュメール楔形文字の系譜もエジプト象形文字の系譜も、漢字の系譜もマヤ文字の系譜も、入っていない。ましてオガム文字もハングル文字も日本の仮名文字も。ギリシア・ローマ系のアルファベットだけがその後の新世界を制した。なぜ、こんなふうになっていったのか。, 文字文明の競争で使い勝手のよさがその後の雌雄を決したというのは、ひとつの推理だ。実際にも、シュメール文字は名前・数字・計量単位・加算名詞、少なめの形容詞などしか使えなかったし、ミケーネの線文字Bは用法があまりに単純にすぎた。また、エジプトのヒエログリフやマヤ文字がその典型だろうけれど、初期の発明文字にはその使用者を限定するものも少なくなかった。エリート主義だったのだ。  そうではあるのだが、こうした疫病的猛威は医療の充実を目標とした文明にとっては、そのうち対処できるものとなった。イヴ=マリ・ベルセの『鍋とランセット』(新評論)やクロード・ベルナール『実験医学序説』(岩波文庫)を紹介したときにも説明しておいたことだ。しかしながら他方、豊かなアニミズムやシャーマニズムとともに農業と牧畜を営む文明にとっては、病原菌はそのまま決定的な作用をもたらし、その文明や文化を追い込んだのだった。 意識高い系中島です。理系大学生です。ツイッターに収まらないことを書きます。ブログ.  本書は決しておもしろいものではない。執拗な大冊だ。繰り返しも多い。しかしダイアモンドは本書を書くにあたって、ヤリの質問に答えるには、その答え方によってはヨーロッパ中心の文明史観の正当化をもたらすのではないかという根本問題と格闘しつづけている。それをあらためて観相してみると、本書はやはり名著の一冊として、たとえばレヴィ=ストロースの『悲しき熱帯』などに匹敵するだろうと感じられるのである。, 【参考情報】 (1)ジャレド・ダイアモンドはカリフォルニア大学ロスアンゼルス校の医学部教授。父親が小児遺伝病の専門医者だったので、当初は医学をめざしたが、途中で専攻を医学から生物学に変えた。もっとも7歳のころからのバードウォッチャーだったようだ。生理学で博士号をとったのち、分子生理学、進化生物学を、さらに分子生物学、遺伝子学、生物地理学、環境地理学、考古学、人類学、言語学を渉猟した。ニューギニアの調査研究には35年近く携わっている。  半面、ダイアモンドは大企業とのかかわりをもち、一部の環境保護主義者から「ダイアモンドは大企業に身を売った」「経済界とねんごろだ」「石油会社の男娼じゃないか」などという非難を浴びてきた。パプアニューギニアで最大の産出量をもつ石油天然ガスの採掘測定にもかかわっている。しかし、こういう非難をダイアモンドは自著で隠しもせず、弁解もしていない。むしろ、そうしたことに携わっているからこそ、自然と世界の歴史と将来についての展望や判断をしうるのだという立場をとっている。  もっとも、その展望や判断をダイアモンドはあくまで「科学的」であるものとしようとするのだが、ぼくの感想は、文明や文化を議論するのなら、そんなふうにいつまでも科学的であろうとしなくていいのではないかというものだ。 (2)本書ののちに書かれた大著『文明崩壊』(草思社)について一言。ここで「崩壊」と名付けられているのは、そうとうに広い地域で居住人口、政治的・経済的・社会的複雑性の衰退や凋落を意味する。ミケーネ文明、クレタ文明、アフリカのグレート・ジンバブエ、イースター島、マヤ文明、ヴァイキング諸国、イヌイット(エスキモー文化)、アンコールワット、ノルウェー領グリーンランド、そして、現在のあらゆる地球上の自然環境と地域文化が崩壊の例証になっている。  こうした「崩壊」を今日の段階で最も明示するのは環境問題である。本書では12の“深刻な問題”が提示されている。参考までにあげておく。①森林・湿地・サンゴ礁・海底の汚染と破壊。②20億人の貧困層が有力なタンパク源としている魚介類乱獲問題と養殖問題。③野生の種の多様性の喪失と遺伝子多様性の変異。④土壌侵食の速さについての認識不足。⑤化石燃料についての展望。⑥河川・湖沼などの真水の確保の問題と地下水利用の増大の問題。⑦ 太陽光線利用技術の展望と植物の光合成活用の課題。⑧毒性化合物問題と環境ホルモン問題。⑨外来種の放置の問題。⑩温室効果ガス問題。⑪人口過剰増加の問題。⑫廃棄物の問題。.  世界の文字には多様な発明と発展があるようでいて、そうでもない。その方法は意外に絞られる。一つの文字で一つの音(単音)をあらわす方法、一つの文字あるいは幾つかの文字で一つの単語(意味のクラスター)をあらわす方法、一つの文字あるいは幾つかの文字で一つの音節(シラブル)をあらわす方法、この三つが組み合わされている。ここから表意文字と表音文字が分かれた。, 近代以降、世界の主導権を握ったのは、あきらかにアルファベットを選択した表音文字文明諸国である。アルファベットは一様ではない。そもそもは文字に基本音(音素)を対応させるという単純な方法がつくりあげたもので、いくつかの系譜をもっていた。母型となったマザー・アルファベットが、ひとつはセム語アルファベットからアラビア文字につながって現代のエチオピアに流れたという系譜、もうひとつはアラム語アルファベットが今日のアラビア語、ヘブライ語、インド語、東南アジア語などに流れたという系譜だ。  ダイアモンドは本書の八年後、『文明崩壊』(草思社)を書いた。原題は“Collapse”というのだから、「世界がぺしゃんこになる」というニュアンスだ。  が、このような「文明の利器」が次々に獲得されていったのは五大陸のすべてで等しくおこったことではなかった。なぜそんなふうになったのか。その格差と理由を、ダイアモンドは章を追って解明していく。, 最初に検討しなければならないのは、農業をはじめとする「食料生産力の問題」である。いったい人類はどこでどのように食料生産を始めたのか。それは文明や文化にどんな特徴を与えたのか。  一方、中国が中国化した章は、台湾とフィリピンの言語文化環境が意外に近かったことを除くと、とくに新しくはない。それより第四部でずっと興味深いのは、アフリカの黒人化がもともとのものではなく、農業や言語の分布のなかでバンツー族が拡散していったことに起因していたという、そのことについての詳細な記述だ。このあたりのことについては、いずれ“言語の世界史”に関する本を千夜千冊するときにあらためてとりあげたい。, だいぶんはしょったが、ともかくもこういうわけで、ジャレド・ダイアモンドはペルーの旧文明がスペインの新文明に勝てなかった理由と、たった数日で旧来の世界が壊滅した理由を、一万三〇〇〇年の跛行的進行の俯瞰によって説明してみせたのである。 世界的ベストセラー『銃・病原菌・鉄』や最新作『危機と人類』をものしたジャレド・ダイアモンド氏が警告を発する。新型コロナウイルスは野生動物を起源とする可能性が高い。次なる同様の感染被害を防ぐためには、野生動物の取引を全世界で完全に止めることが不可欠だと言う。

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